甘酒とりぼん

仕事で造り酒屋さんを訪ねる機会があり、しぼりたての酒粕を入手。以来、甘酒をちびちびと作っては飲んでいる。ホットミルク作るみたいにちょっとづつあっためて。目分量でてきとうにうすめて。生姜をすりおろしてしぼって入れていたが、そのまま入れるようになってしまった。てきとーに刻んで。カス出るともったいないし。酒カス&搾りカス。カスとカスのハーモニー。

大昔、集英社の「りぼん」で連載していた「星の瞳のシルエット」というマンガで、主人公の女子中学生は「かすみ」で憧れの男の子は「久住くん」だった。カスとクズのハーモニー、もといシルエット。

「りぼん」と言えば「ときめきトゥナイト」。第一部は全巻そろえていた。連載の引きがうまい。ご都合主義的なところもあったが、その引きは神業の域。読者の小娘(私)の願望や欲望にクリティカルヒットして続きが気になって仕方がなかった。星型のアザってなんなんだ。

私が「りぼん」でいちばん好きだったマンガ家は高橋由佳利で、当時既に読者層がどんどん低年齢化していたりぼんにあってりぼんらしからぬ大人っぽさや叙情的な雰囲気が良かった。ギャグもセンスいいのだが、なんかこの先生は設定とかに大風呂敷を広げすぎて全然回収せずにドッチラケで終わることが多く、あたりはずれが大きかった。長編よりは短編集の方がうまかった。成功してる長編もある。「プラスティック・ドール」「涙の陸上部」あたりは大好きだ。「王様たちの…」シリーズは、高橋先生の最高傑作かもしれない。村下孝三の「初恋」という歌を知ったのもこのマンガによって。

そういえば、高橋氏の作品からはとても音楽を感じたなあ。「プラスティック・ドール」など、歌手が主人公のお話もある。歌うシーンでコマの中に歌詞が書かれているのを見て想像をふくらませ、自分なりにメロディーをつけて頭の中で口づさんでみたりもしましたよ。

失敗してる長編はとことん失敗している。「私はサボテン」とかもう最後のほう筋とかわかんない。「狸穴中学バナナ事件」の頃になると、“今度はまとめられるのかな…?やっぱりまとまんなかった…” みたいな楽しみ方になっていた。でも色気のある絵や細かい台詞や雰囲気が本当に好きだった。

その後トルコ人の男性とご結婚されて、外国人妻エッセイ漫画家として脚光を浴びるという意外な道を辿っておられる。

コメント

  1. Amazonのマーケットプレイスで、「プラスティック・ドール」全3巻セットが¥6,000で売ってるのを見て驚いた。
    売る気がないというか需要もないのかもしれないが。
    本当にお金に困った最後のときには、実家の漫画全部持ち出して売ろう。

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